ビジネスフォンの導入には「主装置(PBX)」の存在が欠かせません。

というのもこの「主装置の有無」が一般的な家庭電話機ではできない、各種機能の実現をしているからです。

そして主装置にはどのメーカーも規模数によって異なるサイズの主装置を提供しています。

このサイズの違いとは一般的に「電話機の設置台数」「電話回線の収容数」によって変わります。

今回はこの「主装置」の種類を主要メーカーを参考にくわしく見てみたいと思います。
自身がどのサイズの主装置になるのかぜひご確認ください。

▶︎目次

主装置の種類

主装置の種類

主装置にはビジネスフォンをつなげる数の規模によっておおよそ3つのサイズに分けられています。
この3つの違いはおもに「電話機の設置台数」と「電話回線収容数」です。

「電話機の設置台数」とは何台の電話機(または内線)を利用するか、
そして「電話回線収容数」とは同時に何台まで通話を可能にするかと考えたらわかりやすいでしょう。

メーカーごとに名称は多少異なりますが、多くは「S/Standard(スタンダード)」「M/Professional(プロフェッショナル)」「L/Ultimate(アルティメイト)」という表記が当てはめられています。

S/Standard(スタンダード)

中小規模のオフィスにおすすめの主装置サイズです。
電話回線収容数が4~16chで、電話機設置台数が10~26台ほどの規模に対応しています。

M/Professional(プロフェッショナル)

中規模およびそれ以上の規模におすすめの主装置です。
電話回線収容数が12~44chで、電話機設置台数が30~82台ほどの対応となっています。

L/Ultimate(アルティメイト)

大規模オフィス、コールセンター向けの主装置です。
電話回線収容数が24~192chで、電話機設置台数が80~768台ほどの対応となっています。

メーカーごとの主装置の種類

メーカーごとの主装置の種類

実際に主要メーカーの主装置を見てみましょう。

NTT「SmartNetcommunity αN1 typeS/M/L」の例

※アナログ回線のみの場合
※多機能電話機(スター配線)利用時

「S」…電話機の設置台数10台、電話回線収容数4ch
「M」…電話機の設置台数30台、電話回線収容数12ch
「L」…電話機の設置台数480台、電話回線収容数144ch

日立「S-integral」の例

※多機能電話機(SD)利用時
※アナログ(回線数)のみの場合

「S」…電話機の設置台数20台、電話回線収容数8ch
「L」(1段CCUA)…電話機の設置台数56台、電話回線収容数48ch

パナソニック「IP OFFICE Sll/Mll/Lll」の例

※VB-F型デジタル多機能電話機利用時
※一般加入(アナログ)回線

「S」(408システム)…電話機の設置台数8台、電話回線収容数4ch
「M」…電話機の設置台数32台、電話回線収容数12ch
「L」…電話機の設置台数288台、電話回線収容数192ch

主装置の選び方と増設について

主装置の選び方と増設について

まず社内でいくつビジネスフォンを使うのか、明確にしましょう。
電話機の設置台数がちょうど良くても、電話回線収容数つまり「同時にいくつ外線の対応をできるか」が足りなければ業務に支障が出てしまいます。

そして、将来的に導入したいビジネスフォンの数も考えて主装置は選びましょう。

ビジネスフォンを増やすには「増設」が必要です。
増設可能な主装置であれば問題ありませんが、もしできないタイプであったり、増設可能数の上限を超えていたりといった場合は、主装置を買い替えなければなりません。

主装置本体の購入となるとけっして安くないうえに、ビジネスフォンとの再接続には専門の工事人を呼ばなければいけません。

お金も手間もかかるため事前にビジネスフォン利用のビジョンを明確にしておきましょう。

まとめ

今回は主装置ごとに三つのサイズ規模があるという話をしました。

この主装置選びには自社のビジネスフォンの利用ビジョンを洗い出す必要があります。
もちろん上記は専門的な知識であるので、ある程度利用方法を洗い出したら、販売店へヒアリングをお願いすることをおすすめします。

→主装置の価格相場など「ビジネスフォンの価格チェック

ビジネスフォンの価格チェック